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【手記】黒い影【警】


8月15日 昼


テントを皆で協力しながら立てた後、僕等はジュースで乾杯した。


大人がいないキャンプ。その事が僕の気持ちを高揚させた。友人達もそうだったと思う。


自分達だけでも何とかなる。自分自身を頼もしく思えてなんだか嬉しかった。


A「カレーの用意しないとな。少し登った所に薪木分けてくれる所あるから行こうぜ。」


M「そうやな。腹減ったし。」


川辺から石段を登り、舗装された道路に出た。山道を登り10分くらい歩いた所に一軒の小屋があった。


小屋の外にはたくさんの薪木が積んである。


人気も無いし、こんなにたくさんあったら盗んでもバレないだろうな。盗む馬鹿もいるんだろうなあ…なんて思っていると、


H「誰もおらんやん。パクろうや。」


馬鹿がいた。


A「お前の悪い所やで。お爺ちゃんが奥にいてんねん。」


M「おっちゃーん!薪木ちょうだーい!」


Mがそう叫ぶと、20秒くらいしてから初老の男が現れた。


老「なんじゃ。こんな日にキャンプかね?」


A「はい。飯盒炊爨するんで、薪木分けて欲しいんですけど。」


初老の男は少し困ったなと顔を歪め、


老「悪い事は言わん。今日は帰った方がいい。」


A「何でですか?今日は天気も良いし、絶好のキャンプ日和じゃないですか。」


老「あんたら、都会のもんは知らんじゃろうが、ここらの者は8月15日には絶対に川へ近づかん。」


H「そんなんええから、薪木分けてーな。」


老「いいか、8月15日の御盆はな、死者があの世からこの世に降りてくる日なのじゃ。この地ではその死者の利用する場所が「川」なのじゃ。こんな日に間違って川にでも入ってみろ。死者があの世に帰る時に一緒に連れていかれてしまうぞ。」


老人の鬼気迫る語りに僕等は一瞬怯んだものの、若い僕等は強がって見せた。


A「そんなの迷信でしょ?」


H「俺そんなん全然信じやんから。」


M「おっちゃん。エロ本売ってないん?」


馬「すいません。川には入りませんから、とりあえず薪木分けてもらえますか?」


老人はフンと鼻を鳴らして渋々薪木とエロ本を用意してくれた。


僕等は各々両手に薪木を持ち、お礼を言って帰ろうとした。


老「いいか。これだけは憶えておけ。黒い影を見たら即座に逃げるのじゃ。」


はいはーいと僕等は軽い返事をして元居た場所に戻って行った。


馬「人がいない理由ってこの事やってんなあ。」


A「いつもはもうちょっと人おるからな。」


M「田舎の人は迷信をすんごい信じるからなあ。」


H「けどラッキーやん。て事は完全に貸し切りやで。来年からも御盆狙い打ちやな。」


そんな事を話ながらキャンプ地に戻り、昼の支度を始めた。


AとHはキャンプに慣れているだけあってテキパキと用意を進めていく。


僕はもっぱら野菜切り係だった。Mは動いてる振りをしているが結局何の役にも立たず、途中から邪魔者扱いされてエロ本を読んでいた。


自分達で作ったカレーはとても美味しかった。初めて自分達だけで作った物。先生もいない、親もいない、いるのは仲間だけ。この時のカレーの味は一生忘れないだろう。


食事の後は老人の言いつけを無視して川で遊んだ。川の水は海とは違い心底冷たかったが、真夏の業火の様な陽射しのおかげで心地良かった。


僕等は少し背の高い一枚岩を見つけた。そこから川に向かって飛び込む遊びに夢中になった。


相変わらず川は貸し切りで、誰も注意する者はいない。


飛び込みに慣れて来ると、皆はどれだけ面白い飛び込み方をするかに拘った。


結果、全員がフルチンになり股を広げて飛んだり、陰茎を半分勃たしてから飛んだりした。


飽きる程遊んだ後の僕等の股間周りの皮膚は赤く染まっていた。


くだらない。けどこのくだらなさが堪らなく楽しかった。


だけど楽しい時間はすぐに過ぎて行く。


照りつける陽射しは身を潜め、森特有の静けさが辺りを包みこもうとしていた。


夕陽が綺麗だと思った。将来に対しの不安も責任感も無いこの時が1番幸せだったかもしれない。


陽が完全に沈む前に夜の食事の用意をしなければならない。


さすがに遊び疲れてたのだろう。皆は黙々と作業を進めた。


ある程度作業が終わって顔を上げると、陽は完全に落ちていた。


闇が全てを支配し、風に揺れる木々が不気味な笑い声に聞こえた。


老人が言った、影を見たら逃げろという言葉を思い出し、僕は少しだけ不安になった。


続く



ブログ魔界村入口


まさかのエロ無しに驚愕してんじゃないの?


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非公開コメント

No title

自分も御盆に友達と夜中海岸に行ったとき大量の花火がお供えされてて「あ、今日15日だからか。水には近寄らんどこう」って話にはなりましたがお供えされてた花火は使い切りました。
・・・・もう時効ですかね?あのときはすみませんでした!

長い生涯をかけて厳選されたおじいさんのエロ本セレクションが気になります!

あっ( ̄Д ̄)

最後のエロがないってコメントで少し展開が浮かび上がってきました

驚愕してんじゃ?→それはそれ、これはこれで!

って、コメントしよーと思ったら、↑じんさんのコメ見て、おれも あっ(゜ロ゜) ってなりました。さて、展開や如何に!?

昔、飛影って妖怪がおってのう。
なにかと残像だ、黒龍波と言ってな、人間たちをからかっていたんじゃ。
そんなやつもいるんだと子どもながらに不思議におもったことをこの記事を読んで思い出したんじゃ。

いまや自分が
なにかと残業だ、黒会社と言ってな、家族を心配させてるんじゃ。
知らず知らずのうちに我々の心にも妖怪が棲みついておるんじゃのう。

つまり、なにが言いたいかと言うと、つづきが気になるということじゃ。

ども、まさ★です。

つ、続くぅぅ~っ??き、気になる…(´-ω-`)

陰茎半勃ちで飛び込むって(笑)
若いって凄いですね。

Re: No title

おにはまさん。

少年時代は皆ヤンチャしたもんですよ^ ^
だから気にしなくいいじゃないでしょうか。

だけどね…時効なんて物は無い!
貴方の心の罪として一生つきまとうでしょう!
花火を打ちなさい…それで少しは罪滅ぼしできるでしょう。南無

Re:

じんさん。

まさか!読まれてるのか!?
じんさんには私の心が!
クソしょうもない展開が!

Re:

押し売りさん。

最近エロばっかやったのでねwたまにはこういうのも^ ^
って読まれてるのか!俺の心が!パート2!

展開は微妙ですんで怒らないでねw

Re:

すろたろうさん。

邪眼の力を…なめるなよ。
すろたろうさん卑怯ですよ。コメントの方が面白いって言われちゃうじゃんw
とりあえず尻つぼみの結果に怒り狂う事は禁止ですよ。お忘れなき様。

Re:

まささん。
多分こんなに引っ張った事によって批判が凄い事なりそうですわw
今のパチンコ、スロット的な雑記になっちゃいましたw

一つだけ覚えて下さい。
半立ち飛び込みダメ!絶対!

No title

ちじょって響きだけですっごいワクワクするけど実際に遭遇したらドン引きする自信あります(ちじょオチと予想してのコメント)

Re: No title

げりチェさん。

確かに実際に痴女に遭遇したらば、全然興奮しないですね。←経験済

というか、さすがですね。やはり貴方は天才だ。この状況から痴女が降臨する展開を予想するとは…いやはや参った。参りましたよ。

おまいたちの夜始まったな。

Re:

areさん。

ああ。終わりの合図だ。

No title

エロ本くれるのかよ!

相変わらず雑談面白い!

でもすろたろうさんのコメのほうが面白かった!(ぉぃ

最後の最後に稲川淳二なら…

会社の先輩にサトノダイヤモンドの単勝に貯金全額入れても大丈夫言われました。

私は、ノーリーズンを思いだし辞めようと思いました

areさんのやり取り、なんか元ネタあるんすか?
なんかかっこえーぞ!

いや~ついつい(^^)

Re: No title

ななし@死亡確認さん。

た…確かに、す…すろたろうさんのコメントは逸脱でしたよ!
ぼ…僕だって面白くしようと頑張ってるんだ!
ここの皆さんのコメント最高です^ ^

Re:

ヤンチャな子猫さん。

いやあwさすがに淳二さんは…あるのか?ありえるのか?明日お楽しみに^ ^

ノーリンズンですか…
僕は2010年ダービーを思い出しています。
ヤンチャな子猫さん。理由なんかいらない!サトノダイヤモンドに突っ込もう!先輩の言う通りw

Re:

押し売りさん。

いや…適当に雰囲気で返しました^ ^
areさんが粋に来たかは粋にね。知らんけども。
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Author:g1mania
日々、一喜一憂を繰り返し、酒に溺れ、ギャンブルに溺れ、身を滅ぼして逝く。それでも私は生きています。何でも無いような事を幸せだったと思う…。いいんじゃないでしょうか。

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