【怖い話】廃墟の女【驚】



19歳の頃、私は調子に乗っていました。


高校を卒業し、ただブラブラする毎日。
進学もせず、就職もせず、金が無くなると働く、そんな毎日でした。


社会的には大人に近ずいているのに、心がまだ小学生以下。
社会を馬鹿にし、大人を馬鹿にし、一生懸命に働く人学ぶ人を馬鹿にして日々を過ごしていた。


本当はわかっていました。
本当に馬鹿にされるべきなのは自分。
人を馬鹿にする事で、自分を正当化し、自分自身を守る。
ただそれを認めるのが怖い。
だから虚勢を張る。鰯野郎。



悪そな奴は大体友達。
悪そな奴と大体同じ。



服装も悪そうにして、ちょっとした悪い事もする。大人数で集まり周りの迷惑も考えずギャーギャー騒ぐ。


しかし中身は喧嘩も弱く、根性も無く、大それた事などできない小心者。
悪ぶってるだけの鰯野郎、それが私でした。典型的なカス。


そんな19歳の私のある夜の話。



一人暮らしをしている友人の家でいつものように遊んでいました。


そうあの時は10人くらいの馬鹿がたむろしていました。近所迷惑も考えずくだらない話を大声でしていた時、仲間の1人が喉が渇いたからジュースを買いに行きたいと言い出しました。




「皆ジュース買いに行こうぜー」

「言い出しっぺやから、お前が皆の分買ってこいよ!」

「なんでやねん!皆で行こうや!俺ら仲間やろ!」

「…そ、そうやな!仲間やもんな!皆でジュース買いに行こう!仲間やから!」





~鰯の特徴~

やたらと仲間という言葉を使う。
1人で行動できない。

鰯の特徴の説明終わり。




友人のハイツの前にはチェリオの自動販売機がある。

その自動販売機のすぐ隣に一軒家があるのですが、玄関のドアは壊れて、木の破片や、壊れた家具、電化製品が散乱している。

2階の窓も割れていて、タンスやソファが窓からむき出しになっている。

しかし、ゴミが入った袋などは無く、ゴミ屋敷とは少し違う感じ。
生活感は無く廃墟といった感じである。

私は小学生の頃からこの屋敷を知っているが、ずっと昔から変わりない。
誰も住んでる様子も無い。というかこんなとこ普通の人間は住めない。


「この家凄いよな~。何で取り壊さないんやろ。」

「家壊す金もないんちゃうか。」

「あー、なるほどね。」

「俺が知ってるだけで10年くらい前からこの状態やからな。」


「お前何買う?」

「俺ライフガード。」

「じゃあ俺は…」

そんな会話をしている時に、変な音が聞こえてきたんです。





ょん…


ぴ…ん


ぴょー…ん




「え?」


全員が音のする方を見た。









ぴょーん!ぴょーん!













「うわぁぁぁァァ!」




恐ろしく髪の長い女が頭の上にウサギの耳を作り、ピョンピョンと口ずさみながら、廃屋からウサギ跳びで現れた。








「うわぁぁぁァァ!」





いやいや、これマジですよ。
ビックリしましたよ。誰も住んでないと思ってた家からピンクの上下ジャージの髪の長い女が「ぴょんぴょん」言いながら迫って来るんですよ。
無茶苦茶怖かった。

あんなにイキってたチーマー風の若者達がダッシュで逃げました。

あんなに仲間、仲間言うてた若者達が仲間を置いて一目散に逃げました。

とんだ鰯野郎共です。(私を含む)

ぴょんぴょんおばさんは、私達が逃げた後また廃墟に戻って行きました。
ぴょんぴょんしながら…

この日から私は調子乗るのをやめて、真面目に働きました。
ありがとう。ぴょんぴょんおばさん。



【後日談】
あれから、私達は夜中に友人の家で騒ぐ事は無くなりました。

近くの定食屋のおばちゃんに体験談を話したところ、ぴょんぴょんおばさんは、近所でも評判の美人だったらしいのですが、ある事がきっかけで精神を病んでしまったらしいのです。それから引きこもる様になりました。
きっかけについては、あくまで噂ですし、あまりにも酷い内容なので書かないでおきます。

そして両親を家から追い出し、ずっと一人暮らしをしているとの事でした。
追い出された両親は別で暮らしてるそうで、毎日同じ時間にぴょんぴょんおばさんのご飯を持ってくるそうです。

最近10年振りにあの家の前を通りましたが、まだありました。
そしてぴょんぴょんおばさんをスーパーで見かけました。母が、あれがぴょんぴょんおばさんよ。と教えてくれました。
少し精神状態が複雑そうでしたが、とても綺麗な人でした。



家から出れたんだな。良かったね。
一歩前進んだぴょんぴょんおばさんを見て、私はスキップして家に帰りました。




~了~

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世の中色んな人いますよね。
僕が学生の時コンビニでバイトしてて、いつも猫のエサの缶詰を買いに来るメガネをかけた小太りのオッサンがいたんですけど、ある時頭に猫耳をつけて店に来たんですよね…
驚きと笑いの後に何故なのかってすごく考えてた記憶がありました笑

どこの地域にも名物的なそういう人っているもんな
んですね笑

Re:

アムロ田中さん。
いやいや(笑)それめちゃ怖いですよ!
小太りで猫耳て…夢出ますね(笑)

Re:

花まささん。
私の地域にはとにかく色んな人がいましたね(笑)ザ・下町でしたから(笑)
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日々、一喜一憂を繰り返し、酒に溺れ、ギャンブルに溺れ、身を滅ぼして逝く。それでも私は生きています。何でも無いような事を幸せだったと思う…。いいんじゃないでしょうか。

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